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HSPとは?繊細で生きづらい人に贈る5つのヒント

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内向的・真面目で繊細・引っ込み思案・打たれ弱い・人とのコミュニケーションが苦手、いずれかに該当するなら、実はあなたはHSPかもしれません。

 

この記事ではHSPについて詳しく解説し、また診断テストやHSPと上手に付き合う5コツなどを詳しく書いていきます。

巻末には私が読んだおすすめのHSPの書籍についても紹介していきますので、ぜひそちらも参考にしてください。

記事が長くなったので、お好きなところからどうぞ!


【初投稿  2017/04/22】

【本文追記・リンク追加  2017/09/09】

【本文追記・リライト・目次変更  2018/01/28】

画像提供:www.facebook.com/tonynguyenstudio (改変 gatag.net)

HSPとは?

生まれつき「非常に感受性が強く敏感」な気質もった人の事です。

 正式には「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」と呼び頭文字をとって「HSP(エイチ・エス・ピー」と呼ばれています。

 

HSPとは病気や障害ではなく、人口の15%~20%の人が持っている『性質』です。

 全人口の2割と聞くと意外に多いな。って印象を受けませんか?

 

人口の2割もいるHSPですが、逆に言えば人口の8割は「HSPではない人」です。なのでこの8割の人たちから共感を得ることが難しく、HSPの人は生きづらさを感じてしまうのです。

 

HSPの生まれつきの特性

HSPにはいくつかの生まれ持った特性があります。

 

①深く情報を処理する

場や人の空気を深く読み取る能力に長けています。しかし逆に言うと情報を読み取りすぎるため、疲れてしまう原因にもなります。

 

②過剰な刺激を受けやすい

光や音そして周りの状況から、普通の人より多くの刺激を感じてしまうため、人込みや騒音が苦手な傾向にあります。

 

③共感しやすい

親や自分の周りの人の感情を読み取り、自分を合わせることが多いのも特徴の一つです。また小説やドラマなどで、作品に強く感情移入する点も挙げられます。

 つまり、HSPとは人よりも感度の高いアンテナを常に張っている状態なのです。

 

そしてこの感度のいいアンテナは、小さな仕草や言動で相手の気持ちを汲み取ることができたり、色々なものに深く感動できたりしますが、反面様々なことを敏感に感じ取り過ぎてしまうのです。

 

 また外国人に比べ日本人は国民性からこのHSPの割合が比較的高いと言われています。

 

HSP診断テスト

HSPはセルフチェックで、自分がその傾向にあるかどうかをある程度、確認することができます。

次の質問に、感じたまま答えてください。 

少しでも当てはまるのなら「はい」と答えてください。

まったく当てはまらないか、 あまり当てはまらない場合に「いいえ」と答えてください。

 

1.   自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ

2.   他人の気分に左右される

3.   痛みにとても敏感である

4.   忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる

5.   カフェインに敏感に反応する

6.   明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい

7.   豊かな想像力を持ち、空想に耽(ふけ)りやすい

8.   騒音に悩まされやすい

9.   美術や音楽に深く心動かされる

10. とても良心的である

11. すぐにびっくりする(仰天する)

12. 短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう

13. 人が何かで不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるかすぐに気づく

   (たとえば電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど)

14. 一度にたくさんのことを頼まれるがイヤだ

15. ミスをしたり、物を忘れたりしないようにいつも気をつける

16. 暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている

17. あまりにもたくさんのことが自分のまわりで起こっていると、不快になり、神経が高ぶる

18. 空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる

19. 生活に変化があると混乱する

20. デリケートな香りや味、音、音楽などを好む

 

21. 動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している

22. 仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる

23. 子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」 とか 「内気だ」 と思っていた

 

以上の質問のうち12個以上に「はい」と答えたあなたはおそらくHSPでしょう。

しかし、どの心理テストも、実際の生活の中での経験よりは不正確です。

たとえ「はい」がひとつかふたつしかなくても、

その度合いが極端に強ければ、そんなあなたもHSPかもしれません。

引用:ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。 エレイン・N・アーロン [著]・冨田香里 [訳] 講談社 / ソフトバンク文庫

 私はこのうち18の項目が当てはまりました。現状このHSPの確定診断は難しく、精神科のような専門医でも長い時間をかけなければ、見分けることは難しいのが現状です。

また精神科の分野は日進月歩のため、HSPという考え方事態を医師が持っていない場合もあります。

 

もしここに当てはまり、自分がHSPの可能性が高いとしても、私はそれを悲観することはありません。

 自分の持って生まれたものを否定することは非常に苦痛が伴います。そしてその苦痛は必ずどこかに歪みを生んでしまうと、長い精神疾患を患っている確信しています。

 

今生きづらいと感じているなら、HSPかもしれないことを嘆くのではなく、HSPである自分の特性に気づきぜひそれを認めコントロールする術を学んでみてください。

 以下はHSPについてのメリットや、生きにくさを解消するヒントを記しておきました。

 

悪いことじゃない!HSPのメリット

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HSPの特性は生きづらいだけではなく、その方法に開花させれば自分の武器になります。

例えば

  • ジョージ・ワシントン(アメリカ初代大統領)
  • ロバート・F・ケネディ(アメリカ大統領)
  • カール・ユング(心理学者)

など世界的に著名な人の中にも、HSPの人が多く存在します。

 HSPはうまく付き合えれば、自分の武器になるかもしれない一つの才能です。自分の気質に落ち込んだり、嘆いたりするのではなく、HSPの人にしかない側面を全力で伸ばしてください!

芸術的センス

感受性が強いため、発想力や観察力にたけているHSPの人は、芸術的分野で活躍することが期待できます。

 通常より感度の良いアンテナでとらえた物を、絵画や音楽などの芸術的分野に反映しやすいのも特徴です。 

 

細かな気配り

人に対しても、多くの刺激を受けやすいHSPの人は、細かな気配りをすることができます。

他の人の小さな変化や、その場の空気を誰よりも敏感にキャッチできるため、この気質を仕事に生かせれば『気配り上手』『周りをよく見ている人』として活躍できます。

 

世界へ没頭できる

小説やドラマ、映画などまるでその世界にいるかのように、空想でき没頭できるのはHSPの大きな利点です。

 共感能力が高いことで、この空想の世界を楽しめるのは人生を何倍も楽しんでいるのと同等の価値があります。

 

以上のような才能をHSPの人は、生まれ持って持っているのです。今自分がそうであることを悲観するのではなく、ぜひこの記事をきっかけにこれは一つの才能なんだと思ってください。

 

HSPの人に向いている仕事

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自宅での勤務

基本的にHSPの人は、普通の人よりも人間関係に疲れを感じてしまうため、自宅などで一人で仕事をする方が、その能力を発揮しやすいと言えます。

クラウドソーシングやWebライティング、またブログ運営など現在では、多くの在宅可能な仕事が存在します。

もし現在の仕事に苦痛や疑問を抱いているなら、一度自分の仕事のやり方について、もう一度深く考えてみましょう。

 

ドライバー

基本的にドライバーなどの仕事は、営業所に出勤して点呼を取りその後は各店舗などに納品して、最後に帰社して仕事が完結します。

なので運転中や荷下ろし中は、人と接触することがほとんどありません。免許を持っていて、運転に自信のある方なら、人間関係のわずらわしさはほとんどないため、HSPの人にかなり向いている仕事と言えます。

 

倉庫内作業

倉庫内の仕分けなどを行う仕事です。

重労働を伴うものもありますが、医薬品のピッキング(正確な個数を数えて出荷する作業)やお菓子のピッキングなど、扱うものによっては重労働とは無縁の職場も多くあります。

仕事中はあまり積極的に人と接する必要が少ないため、HSPの人には向いている職場といえます。ただ仕事を実際に選ぶ際は、必ず何を取り扱っているのか把握してからにしましょう。

 

医療事務・事務

後方支援にあたる医療事務や事務も、基本的に与えられた仕事をこなしていくことが業務になるため、HSPの人には向いています。

人間関係の希薄さをより求めるのであれば、少人数の職場を選択して、かかわる可能性のある絶対人数を減らすのも手です。

 

カウンセラー

人の悩みを聞き、解決へと導く仕事です。

HSPの人は共感力にすぐれているため、患者の気持ちを誰よりも理解することができます。

自身がHSPで、患者もその性質で悩んでいる場合は、より的確なアドバイスを贈ることもできるでしょう。そのほかにも心理学を学ぶことで、自身の性質や状態と向き合うきっかけを作ることができます。

 

HSP生きづらい人に贈る5つのヒント

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ここではHSPの人へ、生きやすくなるヒントを掲載していきます。

何度も書いていますが、HSPは性質です。そのため自分がHSPだと感じる場合は、いかにその性質とうまく付き合っていくかが、生きにくさから抜け出す鍵になります。ぜひこのことを頭の片隅に置いて、自分なりのヒントに対する答えを出してください。

 

まず自分を認める

HSPは最初にも書きましたが、病気ではなくその人の特性です。

 なのでまず、自分がHSPだと感じるなら、まずそのことをただ認めてあげてください。他の誰に認めてもらうより、自分が自分を認めることが一番大切です。

 

無理に「HSPだって、こんな利点がある!」ということを考える必要はありません。

ただ自分はHSPなんだ。

そして、だから人よりちょっと色んなことが敏感で、ちょっと感受性が強いんだと認識するだけでOKです。

 

そうやって自分で自分を無理に肯定せず、そして否定もしなければ、自分のタイミングでストンとHSPというものと共感できる瞬間が訪れます。どうか自分を否定しないで、その瞬間を気長に待ってみてください。

 

マイナス思考を改善

感受性が強いため、何でもないことや、時にはいいことまでマイナスに受け取りがちになります。

 そうならないために、自分がマイナス思考に陥りやすいということを自覚しましょう。

 

そして思考がマイナスに傾きだしたときは、ぜひ考えるの事態をストップします。思考をストップさせるのが難しい場合は「ストップ!」っと声に出すと、より簡単にマイナス思考を止めるきっかけになります。

思考は走り出したらなかなか止められません。ぜひ悪いほうへ転がりだす前に、強制的に思考を止める手段を身に着けてください。

 

結論の飛躍を止める

過程をすっ飛ばして飛躍した結論を出すのをやめましょう。

相手の心情を察することに長けていることから、HSPの人は時として相手の些細な言動で、飛躍した結論を出してしまうことがあります。

 

これは感受性が豊か故の結果ですが、ここでは些細な行動で相手の心情を想像して、ネガティブな気持ちになった時、ぜひなぜそう思ったのか?をもう一度考えてみましょう。

 例えば、いつも笑顔で挨拶を返してくれる相手が、今日は目も合わさずそっけない挨拶だったとします。

 ここでHSPの人は、相手が笑顔で挨拶を返してくれなかったのは、「自分が相手を怒らせるようなことをしたんだ。」とネガティブに取ってしまいがちです。

 

しかし実際に起こったことをもう一度見つめ直すと、相手がそっせない態度をとったのは、例えば体調が悪かった。昨日落ち込むことがあった。など、自分以外の要因で元気がない可能性も十分にあるのです。

 

なので、飛躍的な結論を出さないためには、ネガティブなことを考え始めたら、事実を書きだし「どうしてそう思ったのか?」という思考の流れを文章にしてみましょう。

 

客観的に見ることができるものに事象を置き換えると、それだけで別の角度から物事を見ることができ、そこで初めて自分が「飛躍的に物事を考えていた」事実を知ることができます。

 

自己関連づけをやめる

身の回りに起きていることを、何でもかんでも自分に関連付けるのを止めてみましょう。

 会社や学校である人の機嫌が悪いとして、HSPの人は「自分が何かしたのではないか?」と考え込んでしまいがちです。これはHSPの人が共感する能力が高いために起こることです。

 

しかしこの自己関連付けを日常的に行うと、社会生活が非常に疲弊してしまう原因になりかねません。

そこでなんでも自分のせいだと感じてしまう人は「自分のことを、いちいち気にしているには自分だけだ」という認識を持つことが、気持ちを楽にすることにつながります。

 ちょっとしたミスや気になるところがあっても、大丈夫です。自分以上にそのこと気にしている人はいないと、言い聞かせてみましょう。

 

すべき思考を手放す

世の中には「~すべきである。」っという言葉が溢れています。そしてHSPの人はこの「~すべき思考」にとらわれやすい傾向があります。

 でも世の中実際は、何でも選択でき絶対的に「~すべき。」と言われていることが、全てではないことを頭の片隅にいつも置いておきましょう。

 

ただこれは、現在私もよく悩まされていることで、育児をやっていくうえでHSPの人に限らず苦しむことの一つだと思います。

 ぜひ、「~すべき。」は本当に「~必ずしなければならない」ということなのか、もう一度考えてみてください。

 

私もいろいろな記事を書いていますが、「~すべき」という言葉を使う方が、文章自体に説得力が生まれるため、多くの著書などはこうか書くしかないのです。

 

なので、色々なものに「すべき」と書いてあったり、人から「すべきだ」と言われたとしても、必ずしもそれだけが正しいわけではないと心に留めておいてください。

 

HSPが良く分かる本

ここで書いたことをもっと知りたい場合は、以下の本をおおすすめします。HSPの第一人者であるエレイン・アーロン著の本「ささいなことにもすぐ「動揺」してしまうあなたへ」はちょっと内容が難しいので、まずHSPについて簡単に知りたい人は、以下の書籍をおすすめします。

 

「敏感すぎる自分」を好きになれる本

こちらはHSPについて読みやすい文章で解説してあり、なにより3章では著者の経験に基づくHSPの対処法がたくさん盛り込まれていました。心理学者ではなく悩んでいる人に近い視点で描かれているのは、非常に参考になります。

 

コミックエッセイ 敏感過ぎる自分に困っています

「敏感すぎる自分」を好きになれる本の著者 長沼睦雄先生のコミック版です。HSPを漫画でより手軽に理解することができます。

 ただ内容はその分ライトになるため、HSPの入門書として利用するのがベストです。

 

ひといちばい敏感な子 

自分のお子さんにHSPの特徴があるなら、ぜひ手に取ってほしい一冊です。HSPの第一人者エレイン・N・アーロン作の翻訳版で、ここにはHSPの子供の特徴そして傾向による対処の仕方が凝縮されています。

 ただこちらは、子をもつ親に向けての本なのでHSPに悩んでいる大人は、上記の2冊をおすすめします。

 

 鈍感な世界に生きる敏感な人たち

HSPについて優しく語りかけるような内容で、HSPにはこんな利点があり生きにくい部分はこうすればいいんだよ、と一筋の道を示してくれる本でした。

第二章の「敏感な人が抱えやすい心の問題」では、ほとんどの内容にうなずきたくなり、もっと早くこの本に出会っていたら人生が楽になったんじゃないかなと感じました。

これから少しでも多くの人の目に留まってほしい1冊です。

 

敏感すぎて困っている自分の対処法

HSPに長年苦しんだ著者が執筆した本です。

人づきあいの対処法。他人との境界線の引き方など、日々の生活で生かせる技が多く掲載されていました。

ただ、HSPのせいで起こる超常現象なども同様に取り上げているため、HSPの入門書やHSPについて純粋に知りたい場合は、少し不向きです。

HSPの人でも超常体験に悩んでいる人や、スピリチュアル的な内容に抵抗がない人は一読の価値ありです。

 

まとめ

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HSPはまだあまり浸透してきてはいない言葉です。

 ただこれを自覚して、自分の行動パターンを把握したり、コントロールすることでHSPの人が感じている「生きづらさ」は変えることができます。

 私自身この言葉を知り、そして性質を理解することで大きく色々なことが変わりました。もともと私は精神疾患を患っていて、この症状があったとは思います。

 

しかしそれでも全世界の人の2割は自分と同じ傾向があり、そして同じことに悩んでいるという事実は、ちょっとした味方を得たような気分になり、私を楽にしてくれました。

 この記事が生きにくいと感じている人に、少しでも役立てば嬉しいです。

 

ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!

月城

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ABOUT ME
月城
月城
アラサー主婦が専業主婦を卒業するため奮闘します。漫画・ドラマ・ヘルスヘアたまに昔話などを綴っていきます。
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